医療の現場では多種多様な薬液を使用します。
注射器のパッキンをはじめとして、各種の医療器具に使用されるゴム部品は、医薬品、薬液に対する耐性をもった素材でないといけません。
薬品への耐性が低いと、薬液への浸漬など、薬液との接触でゴムが溶出してしまい、医薬品が変色する、ニオイがうつるなどのトラブルが生じてしまいます。

医療器具に使用されるゴム素材への要求として、

■ 薬液との接触で溶出しない

■ 特定の薬品に対する耐性が強い

などの性質が求められていました。
こうしたゴム素材の開発においては、試薬の特性から主ポリマーの選定を行なった上で、試薬に適したゴム素材の配合を決定。浸漬試験を繰り返すことによって、低溶出性のゴム素材の開発を行ないました。